この連載では、2択形式で「あなたならどっち(を選ぶ)?」と問いかけます。その答えから導き出されるのは、健康を維持するために必要な情報です。選択を間違えたときは、思い込みをアップデートするチャンス! 何気なく続けてきた今までの習慣を見直して、健康習慣を始めましょう。

第10回お酒

多量飲酒は心身に害をおよぼします。お酒との「いい距離感」が大切です。

Q健康的なお酒の飲み方は?

酒は百薬の長なので毎日飲む

週に二日は飲まない日をつくる

答えはどっち?

上記で、あなたが正解だと思う答えを選択してください。

答えはB
答え
B 週に二日は飲まない日をつくる
アルコールを多量に摂取すると、がんやアルコール依存症、生活習慣病などを招きます。純アルコール量が1日あたり男性40g以上、女性20g以上を超えると生活習慣病のリスクが高まるとされています。「酒は百薬の長」という言葉もありますが、飲みすぎには注意をし、週に二日は飲まない日をつくるようにしましょう。

純アルコール量20gの目安
  • ビール(発泡酒)
    ロング缶1本(500mL)
    イラスト:ビール
  • 日本酒1合
    (180mL)
    イラスト:日本酒
  • ウイスキー
    ダブル1杯(60mL)
    イラスト:ウイスキー
  • ワイン
    グラス小2杯(200mL)
    イラスト:ワイン
厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」より

飲みすぎを防ぐ

先にノンアルコール飲料を飲む、食事やおつまみをとりながらゆっくり味わいながら飲むなど、適量で満足する工夫をしましょう。夜9時以降は飲まないなど、時間を決めるのも飲みすぎ防止に有効です。

イラスト:飲みすぎを防ぐ

Q 空腹時の飲酒は?

お酒の味がよくわかる

体によくない

答えはどっち?

上記で、あなたが正解だと思う答えを選択してください。

答えはB
答え
B 体によくない
空腹でお酒を飲むと、アルコールの吸収スピードが速くなり、酔いやすくなります。また、アルコールがじかに胃粘膜に触れて、胃がダメージを受けます。体にやさしい飲み方を心がけましょう。

おつまみ選びもヘルシーに

飲酒時は自制心が緩んで、つい食べすぎてしまいがち。濃い味のおつまみやスナック菓子は食塩が多く、血圧上昇のもとです。また肉類や揚げ物などは、高エネルギー、高脂質で体脂肪に変わりやすいので要注意です。

Q寝酒でよく眠れる?

熟睡できる

夜中や早朝に目が覚めやすくなる

答えはどっち?

上記で、あなたが正解だと思う答えを選択してください。

答えはB
答え
B 夜中や早朝に目が覚めやすくなる
お酒を飲むと寝つきはよくなっても、数時間後にはアルコールの覚醒作用や利尿作用で目が覚め、睡眠の質が悪くなります。また、寝酒が習慣になると飲酒量が増えやすく、アルコール依存症に陥る危険があります。

要注意! お酒・不眠・うつ病の悪循環
イラスト:お酒・不眠・うつ病の悪循環飲酒量の増加は、うつ病の症状の1つ。不眠もうつ病の代表的な症状で、眠るためにお酒を飲んで睡眠の質を下げ、うつ病を悪化させることがあります。自殺者の多くがお酒を飲んでいたこともわかっています※。抑うつ気分や不安感、不眠が続いているときは、お酒に頼らず、医師や保健師に相談しましょう。
※厚生労働省 eヘルスネット「アルコールとうつ、自殺」より

コラム健診結果の読み方生かし方循環器病

生活習慣病の特徴は、自覚症状がないまま静かに進行していくことです。症状としてあらわれるときには、取り返しがつかないところまで悪化していることもあります。健診結果から、将来のあなたの姿を予測することができます。健診結果を活かし、生活習慣病を予防しましょう!

「循環器病」に注意しましょう

心臓病や脳卒中などの循環器病は、がんに次いで常に死因の上位を占める重大な生活習慣病です。また、死に至らなくても、後遺症などから介護を要する主要原因になっています。


おもな循環器病

  • 虚血性心疾患
    (狭心症、心筋梗塞)
    動脈硬化や血栓などで心臓の血管が狭くなったり詰まったりして起こります。心臓に酸素や栄養が供給されず、激しい胸の痛みなどの症状があらわれます。
  • 心不全
    心臓のポンプ機能が低下し、全身に血液をうまく送れないことで起こります。足のむくみ、息切れ、疲れやすさなどさまざまな症状があらわれます。
  • 不整脈
    脈が速く打つ、ゆっくり打つ、または不規則に打つ状態です。心臓の病気が原因のものと、運動やストレス、睡眠不足など生理的な原因のものがあります。
  • 虚血性脳卒中
    (脳梗塞)
    動脈硬化や血栓などで脳の血管が狭くなったり詰まったりして起こります。脳に酸素や栄養が供給されず、意識障害や半身まひなどの症状があらわれます。
  • 出血性脳卒中
    (脳出血、くも膜下出血)
    脳の血管(くも膜下出血の場合は動脈瘤)が破れ、出血した血液が脳の神経細胞を圧迫して起こります。激しい頭痛や意識障害などの症状があらわれます。
  • 一過性脳虚血発作
    (TIA)
    一時的に脳への血液が流れにくくなって起こります。手足のまひなど脳梗塞のような症状が短時間あらわれて消えます。脳梗塞の前触れとして要注意です。

循環器病を予防するには、肥満、高血圧、脂質異常症、糖尿病などが循環器病に及ぼす影響など正しい知識をもち、日々の食事や運動、喫煙といった生活習慣を積極的に改善していくことが大切です。

参考資料『健診結果の読み方・生かし方』監修:奈良信雄 順天堂大学 客員教授 東京法規出版刊